ハルカのつれづれ日記

日々のちょっとした出来事、興味をもったことなど、気ままに綴る日記です

バチカン奇跡調査官6  ラプラスの悪魔

バチカン内の『聖徒の座』に所属する神父、平賀・ヨゼフ・庚とロベルト・ニコラスは奇跡調査官として世界中の奇跡の真偽を調査判別するために日夜取り組んでいる。

天才科学者の平賀は研究調査に没頭すると寝食を忘れて熱中してしまう上にかなりの天然であり、暗号や古文書解読のエキスパートであるロベルトは平賀のよき相棒として、時に平賀をやさしく見守る保護者的存在として、数々の怪現象に取り組み、鮮やかに解きほぐしていく。

バチカン奇跡調査官シリーズの第6作である『ラプラスの悪魔』では、前回と同様奇跡調査から離れて、アメリカのゴーストハウスの交霊会の謎に挑みます。

めずらしくビル・サスキンス捜査官が中心となって活躍、ビルの家族やライジング・ベル研究所のマギー・ウォーカー博士も登場し、新たな展開を見せる巻で、シリーズのなかでも大好きなお話です。

(以下、若干のネタバレがありますので、未読了の方はご注意ください。)

 

 

冒頭からビル・サスキンス捜査官のまじめでちょっと融通の利かない性格を現すエピソードが展開し、思わず笑ってしまいます。

事件はコロラド州ボルダーで発生した大統領候補のマリニー上院議員の突然死から始まります。その議員が関わっていたらしい、秘密の交霊会への潜入捜査を命じられるビル。「千年王国のしらべ」でユーゲンハイム博士の力を借りたことでFBIに借りのある平賀とロベルトも調査に協力する運びとなる。

 

マリニー議員の検死を行ったマギー・ウォーカー博士を訪ねたビルは、博士から議員の不可解な死因と、議員が生前暴行を受けていた形跡があることを知る。

 

件のゴーストハウスに招かれた3人は不穏な雰囲気のただよう交霊会に参加するが、二度目の交霊会中に客人の一人が消失するという事件が起きる。消失したのはコロラド州警察のマイヤー警察長で、マリニー議員の死を調べていたこと、彼の父が『フィラデルフィア実験』の生き残りであったこのなどがわかる。

 

交霊会の終了を持ってゴーストハウスを退去した三人はビルの上司から捜査の終了を告げられるが、納得できずに独自の捜査を続けることになり、ビルの実家に向かう。ビルの家族に暖かく迎えられ一息ついたのもつかの間、マリニー議員の葬儀の最中、議員の友人でもあるエゼキエル司祭が議員と同様の突然死を遂げる。事件の背景には三十年前の一家惨殺事件があった・・・。

 

ゴーストハウス、交霊会と今回はオカルティックな要素が強いかと思いましたが、謎解き部分は物理学的なアプローチがメインでした。磁界や電磁波といった分野に関しては私はさっぱりなので、そのへんはさっと流してしまいましたが、この手の読み物でそこまで深い知識の片鱗に触れることができるのは感激物です。

 

ロベルトたちがゴーストハウスの部屋の配置を調べながら核心に迫っていく場面では、謎解きゲームのように、実際に地図のを見ながら自分でも謎解きできたら楽しいだろうなと思いました。

 

ラストでは、ビルの家族の驚愕の真実やローレンの身の上が語られ、ショッキングな幕切れとなっています。

 

ところで、タイトルの『ラプラスの悪魔』とは、

もしもある瞬間における全ての物質の力学的状態と力を知ることができ、かつもしもそれらのデータを解析できるだけの能力の知性が存在するとすれば、この知性にとっては、不確実なことは何もなくなり、その目には未来も(過去同様に)全て見えているであろう。(Wikipedia)

という超人間的知性のことで、現在では量子力学によって否定されているそうです。

 

また、巻頭に載っている『失くした世界を取り戻す旅~シャルロットの冒険』の魔法の言葉がちんぷんかんぷんだったので、途中の謎解きで解明されるのかと思いながら読んでいたのですが、そこはスルーでした。ので、自分なりに調べてみました。

 

  

ひらがな表記を数式に直してみると、                  

①だいばーじぇんすでぃーいこーるろー

f:id:alexandlite60:20191126215026p:plain

②ろーてーしょんいーいこーるまいなすでるびぃでるてぃー

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③がんまいこーるわんおーばーるーといちまいなすべーたすくえあ

f:id:alexandlite60:20191126220557p:plain

④べーたいこーるぶいおーばーしー

f:id:alexandlite60:20191126220610p:plain

⑤あいえっちばーでるぷさいでるてぃーいこーるえっちぷさい

f:id:alexandlite60:20191126222219p:plain

⑥だいばーじぇんすびぃいこーるぜろ

f:id:alexandlite60:20191126220629p:plain

⑦ろーてーしょんえっちいこーるでるでぃでるてぃーぷらすじぇい

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⑧あーるみゅーにゅーまいなすわんおーばーつーじーみゅー

にゅーいこーるかっぱてぃーみゅーにゅー

A:f:id:alexandlite60:20191126223911p:plain

B:f:id:alexandlite60:20191126223925p:plain

(BをAに代入すると⑧になります)


のようです。

 

 ①・②・⑥・⑦はマクスウェルの方程式

③・④はローレンツ変換

シュレディンガー方程式

アインシュタイン方程式 

divは発散、rotは回転だそうです。

これらが世界を形作っている数式になるのでしょうか。

分かる人はすぐピンと来るのでしょうね。フレミングの法則すら怪しい私には知恵熱が出そうな感じです。つまり、分かりません・・・

 

参考にさせていただいたサイトさん:

マクスウェルの方程式は簡単 | 日経 xTECH(クロステック)

 一般方向のLorentz変換 - epii's physics notes

シュレーディンガー方程式 - Wikipedia

アインシュタイン方程式 - Wikipedia

 

 なお、『シャルロットの冒険』に出てくるなぞなぞ、

8たす9は3

1たす4たす5は1

3たす7たす6たす0は2

では

3たす4たす5たす6たす7たす8は

答えは4とのこと

 ↓ネタバレ(自力で解けなかったので)

なぞなぞ「8たす9が3で、1たす4たす5は1。3たす7たす6たす0は2。じゃあ、3たす... - Yahoo!知恵袋

 

わたしの年は42歳。娘は13歳。息子は11歳。

わたしの年が娘と息子の年を合わせて3倍になった時

答えは6年前

私は方程式を作りましたが、そんなことしなくても解けるのかな?

どうにも頭が固くて困ったものです・・・

 

※ 方程式を使わずに解く方法を考えてみました。

現在 子供達の年齢×3=72(a) 私の年齢(b)との差は30歳

1年後 aとbの差は現在より5増えている。 

(aの増加が6であるのに対し、bの増加が1であるから)

逆に1年前は aとbの差は5少ないことになる。

よってaとbの差が0となるのは -30÷5=-6

6年前となる。

 こんな感じでしょうか。

 

 

 

 

 

電子書籍版: 

 

 

 

 

 

ところで、ラプラスといえば、東野圭吾作の「ラプラスの魔女」もオススメです。

 

 

映画化もされています:

 

原作では主人公の教授は妻子持ちなのですが、映画では独身の設定。櫻井君ですものね。
 



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